
防火区画貫通処理工事業
FIRESTOP PENETRATION WORK
防火区画貫通処理工事
商業施設やビルなどの建物内部に通る電線や貫通部、開口部の火災拡大防止をするための工事を行っています。
建築物内部で発生した火災や煙が拡大するのを防ぐために建築物の区画を制限したもので、建築基準法施工令第112条によって定められています。
耐火構造の壁、床、防火設備(防火戸)などで区画して、火災を局部的なものにとどめ、避難を円滑に行うこと、また、消防隊が到着する時間を確保することを目的として、1時間の延焼防止性能を有することが規定されています。
建築基準法に定められた防火区画と同様、火災時の延焼防止を目的として、消防法には、共住区画・令8区画が定められており、主に共同住宅に運用されています。
ここをケーブルが貫通する場合は、(財)日本消防設備安全センター性能評定工法を用いて、延焼防止措置を行う必要があります。
区画貫通部の措置とは、火災時に炎や煙が建物内に広がるのを防ぐための重要な対策です。
建物は壁や床で「防火区画」と呼ばれるエリアに分けられており、本来は火や煙が一定時間以上通り抜けない構造になっています。しかし、配管や電気配線、ダクトなどがその壁や床を貫通する部分があると、そこが弱点となり、火災時に延焼の原因となってしまいます。
そこで、この貫通部の開口部を耐火材や専用の防火資材でしっかりと塞ぎ、周囲と同等の耐火性能を確保する処理を行います。これを「区画貫通部の措置」といいます。
適切に施工することで、火災の被害拡大を防ぎ、人命や財産を守る大切な役割を果たします。
建築基準法 |
消防法 |
|
|---|---|---|
主な目的 |
建物の構造・安全性の確保 |
火災の予防・被害軽減 |
対象範囲 |
防火区画や耐火構造の基準 |
消防設備や維持管理 |
貫通部の扱い |
防火区画を維持するための施工基準を規定 |
防火対象物として適切に維持されているかを管理 |
視点 |
設計・施工段階のルール |
運用・点検・管理のルール |
配管や電気配線が壁や床を貫通する開口部に対し、ロックウールボードを充填して塞ぐ方法です。
古くから用いられているケイカル板工法よりも施工が簡単で、電動工具等が必要無く、コスト面でも比較的優れています。
建物の揺れや配管の熱膨張による動きに強く震災が多い日本に於いては、適した工法と考えられます。

あらかじめ性能が確認された防火区画貫通処理材(ブロックタイプや袋状の成形品)を充填して施工する方法です。
製品ごとに耐火性能が認定されており、品質の安定性が高いのが大きな特徴です。
特にケーブルラックや複数配管が集中する箇所など、大きな開口部にも対応しやすく、施工後の見た目も整いやすい利点があります。また、再貫通やメンテナンスがしやすい製品もあり、設備更新が多い施設に適しています。
選定時には対象部位や条件に合った認定仕様を確認することが重要です。

面積が小さい貫通部に防火性能を持つパテを充填する方法です。
柔軟性があるため、配線やケーブル類の入れ替えが多い箇所や、将来的な増設・変更が想定される場所に適しています。施工性が高く、狭いスペースに於いても対応できるのが特徴です。
また、振動や熱による伸縮にも追従しやすく、長期的な性能維持に優れています。ただし、材料ごとに認定条件や施工方法が細かく定められているため、仕様に沿った確実な施工が求められます。

現地調査・事前確認
施工に先立ち、建物の図面や現場の状況を確認し、貫通部の位置・サイズ・用途(配管・配線など)を把握します。
あわせて、防火区画の仕様や求められる耐火性能、関連法規の条件も確認します。既存の処理状況や劣化の有無もチェックし、最適な工法を選定するための重要な工程です。
施工計画・材料選定
調査結果をもとに、使用する防火材や施工方法を決定します。
開口の形状、ケーブル、ケーブルラック、及び配管など、貫通部の条件に応じた適切な工法を選定し、認定仕様に沿った施工計画を立てます。安全面や作業効率も考慮し、現場に最適な手順を明確にすることで、品質の高い施工につなげます。
下地処理・準備作業
施工箇所の清掃や不要物の除去を行い、確実に防火処理ができる状態を整えます。既存の劣化した材料がある場合は撤去し、配管や配線の固定状況も確認・調整します。また、養生を行い周囲への影響を防ぐなど、安全かつ丁寧な施工のための準備を行います。
防火区画貫通処理の施工
選定した材料と工法に基づき、貫通部の開口を確実に塞ぎます。
開口部の状況に応じて工法を選定し、ロックウールボード充填や防火パテ施工、成形品の設置などを適切な手順で行い、防火区画と同等の耐火性能を確保します。施工中は厚みや充填状況を確認しながら、認定条件を満たすよう丁寧に作業を進めます。
完了確認・記録作成
施工後は仕上がりや施工状況を確認し、不備がないかをチェックします。
必要に応じて写真撮影や記録を行い、施工内容を明確に残します。これにより、後の点検やメンテナンス時にも適切な管理が可能となり、長期的な安全性の維持につながります。